2019-02-22 浦島太郎は私だった1 開けてはならないと言われた 玉手箱を私は開けてしまった 食べてはならないと言われた りんごを私は食べてしまった 生命があふれ光に満ちた世界 ほんとうにあったのだろうか 「そうだよ」が得られなくて 己を疑い思いあぐねのたうち 十代にして私は老いさらばえ 己の力で立てなくなっていた